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子供の頃の想い出を持ち帰らせてくれます

子供の歯は、まず乳歯が生え、そしてその乳歯の下から、乳歯の根っこを吸収するように永久歯が生えてきます。歯は通常、根っこが骨に植わっているのですが、乳歯の場合はその根っこが永久歯に吸収されてしまうので、抜けた時には中が少し空洞になっていることがほとんどです。ほぼ抜けかかっているのに、なかなか抜けないというときは、子供も気持ちが悪いので、ついいじってしまいがちです。そんな時は歯医者に行って、さっさと抜いてもらうに限ります。乳歯の抜歯は、根っこがほとんど永久歯に吸収されているため、表面麻酔と呼ばれる簡易な麻酔を吹き付けるか、ごく細く短い針を使って麻酔薬を入れていくだけでよいため、ほとんど痛みを感じない子が大半です。

根っこは永久歯に吸収されているので、歯科医師の手にかかれば、短時間で抜けてしまいます。抜けた乳歯は、歯科医院にもよりますが、歯の形をしたメモリーケースの中にいれてくれて、記念に持ち帰ることができます。昔は、上の歯が抜けたら、永久歯がしっかり生えるように屋根の上に放り投げたり、下の歯が抜けたら、当時はまだ水洗ではなかったトイレに入れるなどといった、おばあちゃんの知恵袋のような習慣がありました。今ではそのようなことすら知らない人たちが大半でしょうし、親としては、子供の乳歯をかわいい歯のケースに入れてくれた方が、いい記念になります。歯医者で抜いてもらった場合、歯の形をしたメモリーケースに入れる歯は、きちんと血液を取り除き、清潔に洗浄しておいてくれます。一つのメモリーケースに歯が一個しか入らないというわけではないので、家で抜けた場合には、一緒にいれておくとよいでしょう。ただし、血液などが付着していると不衛生ですので、しっかり洗っておくことが大事です。メモリーケースに入れてくれることがよい記念になるとわかったら、歯がぐらぐらしてきたタイミングで、毎回歯医者に行くというのも、抜けた乳歯の保存状態を良くしてもらうにはよい方法です。

緑地公園の歯科「藤田歯科医院」

稀に、永久歯が乳歯の根っこを吸収する際、位置がずれて、一部だけ根っこが残ってしまうことがあり、これは噛み合わせの悪さという悪影響をもたらします。それを考えると、乳歯をメモリーケースに入れてもらえるというメリットとは別に、子供の歯並びをしっかりと整えるという意味でも、小さなうちから積極的に歯医者に連れていくことは良いことです。歯医者とは、痛みがほとんどない治療で訪れる場所だという認識が、小さなうちから子供に生まれれば、将来、歯医者嫌いになることも防げます。