湯呑みなどの食器を思い浮かべるとよくわかりますが、お茶などを何度も、そして長い期間、同じ湯呑みに淹れて飲んでいると、茶渋がついて茶色く着色してきます。これは歯にも当てはまることで、すでに神経を取ってしまっている前歯だと、よく目立ちます。神経を取っていると、年月の経過とともに歯が茶色く変色してくることがあるのです。これは、歯の表面に血液成分がしみ出してくるためで、お茶やコーヒーを飲むことによって起こる着色とは、また違う原因によります。お茶やコーヒーの着色は、歯医者で歯の洗浄をしてもらうことでかなりきれいになりますが、血液がしみ出してきた場合には効果がなく、それが悩みになる人はけっこう多くいます。そんなときも、やはり歯医者に行って相談するのがおススメです。
歯の表面洗浄という方法ではきれいになりませんが、ちゃんとほかにきれいになる方法があるからです。それが、ブリーチと呼ばれる歯の漂白です。もともと神経のあった管に漂白剤を何度か入れる処置を繰り返すうちに、だんだんと茶色かった色が、漂白剤の力によって抜けてくるのです。これを何度繰り返せば、希望する白さになるかは人それぞれで違いますので、歯医者と相談しながら行うことになります。何度か繰り返すことで、血液がしみ出て茶色くなってしまった歯を白くすることに成功しますが、しばらくするとまた茶色く変色してきます。神経を取った歯から常に血液がしみ出してくるためで、定期的に漂白することで、白さを保つことができるといえます。これは、いうなれば白髪染めと一緒で、身体の仕組みがそうしてしまう以上、見た目をきれいに維持するには、定期的に行う必要があるということになります。何回やれば白くてきれいな歯になるかや、どのくらいの期間、白い歯でいられるかは人それぞれで異なるため、自分はどの程度のペースがいいのかを知るには、まずは一度やってみるしかないと言えるでしょう。
その上で、きれいでいられる期間がどのくらいなのかがわかれば、定期的に歯医者に通って、白さを維持するための処置を受けることになります。歯が白くなくても気にならない人には必要ない処置ですが、たいていの人にとっては気になることですので、歯の色が気になった時には、とりあえず歯医者に行って相談するのがベストです。ほとんどの人が、神経を取った歯に血液がしみ出して着色して来るというようなことは知らないと思われますので、専門家に診てもらうことで悩みが早く解消します。
